「春バテ、あるいは五月病」2018/05/18
新年度が始まり、はや2ヶ月近く。
昼夜の寒暖差・日による寒暖差が大きいことや新生活への緊張などから 心身の不調を感じる方が多くいます。夏バテならぬ 春バテといってもいいでしょう。ひところは、 五月病という言葉でよく話題になったものでした。
当院は心療内科や精神科は掲げておりませんが、毎年、この時期になると数人はこのような方が受診されます。
激しい寒暖差や新年度特有の環境の変化、それに伴うストレスなどが原因となって自律神経系が乱れることにより、疲労感・だるさ・イライラ・やる気が出ない、などの症状や睡眠障害が出たりします。
今年は天候・気温が例年になく大きく変化しています。また、低気圧と高気圧が次々に入れ替わり気圧の変化が大きいことも自律神経の失調に関係してきます。
本来はバランスを保ってくれている交感神経系と副交感神経系が、季節の移りかわりに対応するために交感神経系優位となり相当量のエネルギー消費を来し症状が一層強く出るようになります。
急に薄着をしたりすることで血の巡りが悪くなり、ともすると体が冷えたり、更にはゴールデン・ウィークの疲れが加わったりすることがこういった症状の出現・悪化に拍車がかかるのです。
- 対処方法
- ストレスを溜めないように、服装に細かく気を配りうまく体温調節をして体を冷やさないようにすること、38~39℃くらいまでの少しぬるめのお湯にゆっくり入浴するようにすることなどが大切です。
- 3月・4月は年度替わりでいろいろな行事のために会食が増え、胃腸の疲れる時期です。かといって、夕食を抜くと眠りを妨げるので軽めにきちんと摂ってください。
- 朝食を抜くのも良くありません。朝、目覚めたら水分を多めに取り、朝食をきちん摂ってからその日の活動を開始してください。
- 朝昼夕3食をうまく摂ることで生活のリズムをしっかり作るようにすることが大切です。
毎日、日の光を浴び、ウォーキングを始めとして適度の運動をしてできるだけ規則正しい生活をすることも大切ですヨ。 春バテ・五月病・夏バテの連鎖を招かないようにご留意ください。
- 過去のコラム
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